実際に見てみよう!

PERFORMANCE ZONE|パフォーマンスゾーン
園の雑踏から離れている丘の上。少し落ち着いて、創作活動をしたりアートを体感したり。

1
1F|ワークショップ室
天井には上下する吊りバトンと照明も装備されて、大きな造形物をつくったり、パフォーマンスの発表もできる空間になっている。天井までの高さ約4mのガラス扉は8枚。すべて引き戸でスライドして一か所に収納できる。晴れて暖かい日には全開。前庭と一体化して、緑や風が気持ちいい。
2
ツールボックス
4台のツールボックスは、子ども美術館のために考えられたオリジナル。ワークショップの材料、道具などを収納し、どこにでも移動して使用できる。ふたを広げて展示台にしたり、何台かつなげて部屋を分割するパーティションとしても利用できる。
3
左右の階段
建物の左右にある階段は、強度を必要とするのでセメントの入った左官仕上げ。踏み面はスポンジで洗う「洗い出し」。壁面はドーム壁と同じ「掻き落し」。顔料などの色粉を混ぜて左右で色を違えてあり、大きく螺旋を描きながら地下と地上をつないでいる。
4
2F|展示室前廊下の手摺
しっかりした幅広の木製手摺が内側に傾斜。さり気ない気配りが空間のアクセントにもなっている。
5
2F|展示室
美術館の壁といえば白がほとんどだが、2Fにある2つの展示室の壁は、スサ(藁)入りで温かく柔らかな印象の左官仕上げ。
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B1|スタジオ前廊下の天井
この長い廊下の天井も、地下ドームと同じで一切目地がない。時間差で変化する漆喰を、一体何人でどのくらいの時間で仕上げたのだろう。
column

教えて!

Q1|地下でガラスの筒に入っているのはなんですか?

1階ワークショップ室の前庭で葉を茂らせている、メタセコイアという木の根っこです。本当は透明なパイプにモグラを入れたかった。難しくて…木になりました。子どもの時に自然と触れ合うのがいかに大切か、自然観察は創造力の原点です。筒はガラスではなく、水族館の水槽と同じような厚み6cmのアクリル。冬から春には、根っこの間に幼虫がいるのが見えます。カブトムシかなクワガタかな?

Q2|海から離れている大地の広場にどうしてアンコウがいるのですか?

なんでもつくっていく途中が面白い。この美術館も建物が出来上がっておしまいではない。常に何ごとにも挑戦して新しい世界を創造していくシンボルとして、クレーンを提案しました。漫画家ですから、これはチョウチンアンコウだなって思って。大きな作品をみんなで作って吊り下げて欲しかったんです。

漫画家|牧野圭一さん

アンデルセン公園子ども美術館名誉館長。建設にあたっては構想段階から参加。