第8回アンデルセン公園きりがみコンクール
受賞者発表
   
     
 
  チョキチョキ ハサミに夢をのせて
第8回アンデルセン公園きりがみコンクール

受賞者発表
 
     
 
 第8回を迎えた「アンデルセン公園きりがみコンクール」では、テーマを「アンデルセン童話」に関するものとし、小学生以下の部1,369点、中学生の部473点、一般の部27点、応募総数1,869点の作品が寄せられました。
 たくさんのご応募をいただきまして、誠にありがとうございました。
 
 
     
 
◇ 審査委員 ◇

フレディ・スヴェイネ (駐日デンマーク王国大使)
牧野圭一 (子ども美術館名誉館長・京都造形芸術大学マンガ学科教授)
秋山孝 (イラストレーター・多摩美術大学教授)
     
 
   
   
     
 
【全部門】
アンデルセン公園きりがみ大賞
 「カイの心がとけたしゅん間」 加藤 はな
  (町田市立三輪小学校3年/東京都町田市)
アンデルセン公園子ども美術館賞
 「しっかりもののすずの兵隊」 肥田 ロマン
 (さいたま市立道祖土小学校1年/埼玉県さいたま市)
デンマーク大使賞
 「希望」 花島 陽子
 (一般/千葉県船橋市)
オーデンセ市賞
 「楽しいおどり」 清田 冴子
 (船橋市立二宮小学校6年/千葉県船橋市)

オーデンセ市博物館連合賞
 「マッチ売りの少女」 笠原 朋美
 (船橋市立八木が谷中学校2年/千葉県船橋市)

ティンダーボックス賞
 「ゆうれいかいだん」 上野 るあ
 (牛久市立牛久第二小学校2年/茨城県牛久市)
我が生涯の物語賞(アンデルセン賞委員会賞)
 「陸にあこがれる人魚姫」 荒居 李里子
 (船橋市立宮本小学校3年/千葉県船橋市)
船橋市長賞
 「二人の王様」 山村 鈴華
 (船橋市立二宮中学校1年/千葉県船橋市)
船橋市教育長賞
 「やっとあえたね」 宮森 幸美
 (一般/千葉県柏市)
【一般の部】
優秀賞
 「雪の女王」 佐藤 奈穂美
 (一般/千葉県松戸市)
優良賞
 「世界で一番美しい薔薇」 石黒 喜子
 (一般/千葉県市川市)
優良賞
 「光にむかって」 木村 真弓
 (一般/大分県大分市)
優良賞
 「人魚姫の碧い泪」 村田 咲恵
 (一般/千葉県松戸市)
【中学生の部】
優秀賞
 「閃光」 小林 グラハム
 (船橋市立古和釜中学校2年/千葉県船橋市)
優良賞
 「チューリップの小さな種」 村松 春菜
 (船橋市立古和釜中学校1年/千葉県船橋市)
優良賞
 「1/24」 山田 岳
 (船橋市立小室中学校2年/千葉県船橋市)
優良賞
 「えらそうな王様」 守谷 翔大
 (船橋市立古和釜中学校1年/千葉県船橋市
【小学生以下の部】
優秀賞
 「マッチ売りの少女」 宮元 茉優
 (習志野台第一小学校4年 きりがみクラブ/千葉県船橋市)
優良賞
 「雪だるま」 渡邊 和希
 (船橋市立習志野台第一小学校6年/千葉県船橋市)
優良賞
 「マッチ売りの少女」 清水井 莉乃
 (船橋市立習志野台第一小学校6年/千葉県船橋市)
優良賞
 「みにくいあひるのこ さびしいあひるのこ」 折田 奈々
 (松戸市立小金小学校2年/千葉県松戸市)
 
     
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●アンデルセン公園きりがみ大賞

「カイの心がとけたしゅん間」

加藤 はな
町田市立三輪小学校3年/
東京都町田市
心のわだかまりが熱い涙で溶けていく瞬間が、見事に切り紙で表現されています。単純な滴の形と心が溶けていくシンメトリー形が物語のシーンを象徴し、組み合わせの素晴らしさが大賞に相応しい。デカルコマニー(絵具を載せて紙を折り、広げると模様ができる技法)を用いて心が溶けてゆく様を表現し、顔のようなものがいくつも浮かび上がって見える、想像性豊かな作品になっています。
●アンデルセン公園子ども美術館賞

「しっかりもののすずの兵隊」

肥田 ロマン
さいたま市立道祖土小学校1年/
埼玉県さいたま市
全体の配色センスが素晴らしく、素直な作風で微笑ましく感じられる作品です。片足の表現も残酷な感じがなく、小学1年生らしい表現になっています。また、一生懸命に糊で貼っているところも好感が持てます。兵隊が直立ではなく、少しだけ自然と傾いて見えるところもこの作品の良さの一つです。
●デンマーク大使賞

「希望」

花島 陽子
一般/千葉県船橋市
<デンマーク大使 講評>
大変カラフルで目を引き、繊細な芸術性の高い作品で気に入りました。
<審査員 講評>
輝きのシンボルの形がシンメトリーで、グラフィックな仕上がりになっており、全体の構成がよく考えられています。白鳥になった自分の姿を見た、その瞬間の輝きが見事に表現されています。
●オーデンセ市賞

「楽しいおどり」

清田 冴子
船橋市立二宮小学校6年/
千葉県船橋市
<オーデンセ市 講評>
この作品は、明らかにアンデルセンの童話の中で最も残酷なものの一つですが、それほど知られていない童話「赤い靴」をもとにしたものだと思われます。主人公の少女を夢中にし、この赤い靴のこと以外は全く考えられなくしてしまったお話です。この靴を履いて女の子は踊り始めるのですが、休みたくても靴は脱げず、ついには足を切ってしまうようになり、それでも彼女の切られた足だけは靴を履いたままで踊り続けるのです。このお話のメッセージは、物に対して私たちが持つ執着心への警告でしょうか。
<審査員 講評>
赤い靴の花柄の模様が可愛く、踊る姿もとてもユーモラスです。物語の残酷な内容とは反対に、明るい部分に焦点をあてた表現になっています。横に並んで踊る画面構成も、メロディーの繰り返しのようで、音楽が聞こえてくるようです。タイトルのイメージを非常によく表現しています。
●オーデンセ市博物館連合賞

「マッチ売りの少女」

笠原 朋美
船橋市立八木が谷中学校2年/
千葉県船橋市
<オーデンセ市博物館連合 講評>
簡潔でありながらも興味をそそる、とても上手くできた構図です。この切り紙はマッチが持つ魔法の性質を表し、また皆の仲間に入りたいという憧れを表すかのようです。
<審査員 講評>
シンメトリー、アシンメトリーの技法の組み合わせをうまく使い、切り抜いたシルエットは見る者の想像力を掻き立てます。マッチが灯っていたり、消えていたりとシンプルでありながら、寂しい主人公の心象表現になっています。さらに、町の雑踏や気配さえも感じさせ、強く印象に残る作品です。
●ティンダーボックス賞

「ゆうれいかいだん」

上野 るあ
牛久市立牛久第二小学校2年/
茨城県牛久市
<ティンダーボックス 講評>
大胆な構図と原色を用いたインパクトのある色彩の組み合わせです。画面からお話が聞こえてきます。空間の中に浮かぶ階段。子どもは大きな勇気を持って、一歩一歩、ゆうれいに近づいていきます。モチーフの形はシンプルですが、表現豊かです。画面構成のダイナミックな動きが見る人を魅了します。
<審査員 講評>
大胆なレイアウトや色彩感覚豊かな配色が、非常に印象的です。一枚一枚を切ってつなげた階段、後向きの人物、それぞれが違った表情を持つ顔(幽霊たち)など、メルヘンチックな表現はいつまでも心に残ります。
●我が生涯の物語賞
 (アンデルセン賞委員会賞)


「陸にあこがれる人魚姫」

荒居 李里子
船橋市立宮本小学校3年/
千葉県船橋市
<アンデルセン賞委員会 講評>
古典の童話です。この切り紙では人魚姫の陸の上への憧れがとてもはっきりと表れています。
<審査員 講評>
人魚が見上げている形を左右対称に切り紙にした試みは、普通はなかなか思いつかない発想です。波紋は描いていないけれども、水面を見上げている情景がすぐに浮かんできます。また、水中で髪の毛が浮いて立っているところがよく表現されていて、印象的です。色も画面全体が青1色なため、水の中にいる浮遊感がよく出ています。
●船橋市長賞

「二人の王様」

山村 鈴華
船橋市立二宮中学校1年/
千葉県船橋市
シンメトリーの切り紙は左右や上下に折って切るのが一般的です。この作品は45度に折って切って開き、その結果L字形にでき上がったところが、今までにない独自の表現を生んでいます。簡潔にして非常に楽しく、影も実体も同じ色にしたところにも作者のセンスを感じます。
●船橋市教育長賞

「やっとあえたね」

宮森 幸美
一般/千葉県柏市
デンマーク語で「evigheden」、日本語では「エイエン(永遠)」と描かれていて、友好のシンボルマークにもなりえる力強さと存在感があります。日本と北欧の両方の雰囲気が漂い、暖かく清楚なデザインが素晴らしい。旗がなびいている表現もこの作品の良さを生んでいます。
 
     
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●優秀賞

「雪の女王」

佐藤 奈穂美
一般/千葉県松戸市
単純にして明快な画面構成が目を引きます。紙の選び方にも工夫が見られ、模様が縦に入っているオーロラ紙が効果的です。雪の結晶も見事にできています。また、光る紙と対照的に女王の顔が描かれていないことが見る人の想像を広げます。3色のつららが雪のお城を、背景のチカチカした欠片が女王のイメージをそれぞれよく表現しています。
●優良賞

「世界で一番美しい薔薇」

石黒 喜子
一般/千葉県市川市
細かな手法が組み合わさってでき上がった完成度の高い作品です。水彩でぼかしの技法を入れたり、一部の模様と十字架は折ってシンメトリーにしたり、その技術が画面に効果的に活かされています。
●優良賞

「光にむかって」

木村 真弓
一般/大分県大分市
メタリックな紙の素材が光と豪華さを感じさせます。また、装飾的な感じはアールヌーボーやエミール・ガレの図柄を思わせます。切り抜かれた線が太く、画面全体のレイアウトからは象徴的な強い印象を受けます。人魚姫に対する作者の願いや心情が非常によく表れています。
●優良賞

「人魚姫の碧い泪」

村田 咲恵
一般/千葉県松戸市
夜の海に映える、青色を基調とした色彩がとても美しく、人魚姫の悲しみが画面から伝わってくるようです。また、物語の象徴的な場面を取り上げ、バランスの良い画面構成になっています。月の光を受けて、同じ銀色に輝く人魚姫のうろこの表現は、この作品で最も印象的なところです。
 
     
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●優秀賞

「閃光」

小林 グラハム
船橋市立古和釜中学校2年/
千葉県船橋市
折って、切って、切り抜く、アンデルセンの切り紙の手法を使った作品は、その特徴が充分に活かされています。切った形も二層に重ね、できた作品は、閃光という光のイメージがよく伝わり、とても感動的です。紙の重なりが美しく、微かに透けて見えるところにも光が満ちています。
●優良賞

「チューリップの小さな種」

村松 春菜
船橋市立古和釜中学校1年/
千葉県船橋市
親指姫の可愛さが見事に表現されています。チューリップにも表情があり、親指姫もシンメトリーに切り抜きながら、これだけ豊かな表情が表現されていることに感心しました。また、飛んでいる王子様の形のバランスも絶妙です。さらに手の中にも模様が入り、親指姫の波乱万丈の物語を暗示するようで、特徴的な作品になっています。
●優良賞

「1/24」

山田 岳
船橋市立小室中学校2年/
千葉県船橋市
規則正しく並んでいるようで、並んでいないところがおもしろい。繰り返しの模様は、じゃばら折りでつなげて切るときれいに整列するが、この作品は一つ一つ切り離されたものを貼っています。そのため、微妙なずれ(変化)が生まれ、表現の豊かさにつながっています。また、それを狙ってやっていないところが、この作品の魅力でもあります。
●優良賞

「えらそうな王様」

守谷 翔大
船橋市立古和釜中学校1年/
千葉県船橋市
切り紙ならではの輪郭線の形のおもしろさが表われた作品です。王様の手を体と一体で切り抜く作り方もあったと思いますが、手だけ後から貼って、ピュッと出したところが何ともユニークで、好印象を与えています。また、鉛筆で描き足した三者三様の表情が見事です。背景の紙の重なり具合や、その色が金箔にも見えるところなどセンスの良さを感じます。
 
     
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●優秀賞

「マッチ売りの少女」

宮元 茉優
習志野台第一小学校4年
きりがみクラブ/千葉県船橋市
マッチの赤色を使わず、薄橙色と灰色の弱い色だけで構成されています。それにもかかわらず、人物のシルエットの形がとてもしっかり描かれているので、素晴らしい作品になっています。マッチ売りの少女は埋もれそうになりながらも、確かな存在感が感じられます。また、降りそそぐ雪の白抜きの部分と影の部分のバランスが絶妙です。
●優良賞

「雪だるま」

渡邊 和希
船橋市立習志野台第一小学校6年/
千葉県船橋市
ちぎった和紙の優しく柔らかな風合いと直線的な雪の結晶の対比が素晴らしい。また、白と青の単純な配色も効果的で静ひつな雰囲気をつくっています。アンデルセンの雪だるまが、日本らしい雪だるまになっているところもユーモラスに感じます。
●優良賞

「マッチ売りの少女」

清水井 莉乃
船橋市立習志野台第一小学校6年/
千葉県船橋市
数種類の繊細な日本の和紙で構成されたマッチ売りの少女は、アンデルセンの物語の中に何の違和感もなく融合し、日本にやって来たアンデルセン物語という感じがして好感が持てます。マッチ棒のようなピンクの足もとても可愛く見えます。
●優良賞

「みにくいあひるのこ
    さびしいあひるのこ」


折田 奈々
松戸市立小金小学校2年/
千葉県松戸市
黒い空間と、草むらの中にちょっとだけ見えるあひるの子が本当に寂しげで、流れ星がその雰囲気を一層際立てています。月や葉の形も心が宿っているようで、優れたメタファー(暗喩)表現になっています。